郡山市福島空港活用促進協議会


活動レポート

写真

写真

福島空港10周年事業
郡山市民の翼
韓国世界文化遺産の旅リポート

<平成14年9月27日〜30日>

 福島空港国際定期便利用促進事業として、郡山市、郡山商工会議所などが実施している「市民の翼」の韓国コース研修旅行は、66人の市民の参加を得て、9月27日から30日までの2泊3日の日程で行われました。今回の研修は、福島空港開港10周年記念事業として、福島−ソウル路線を利用し、韓国の世界文化遺産を見学するコースが組まれました。
 
●仏国寺に古都の風情

 27日午前9時30分すぎ、一行を乗せたアシアナ航空OZ-155便は韓国へ向けて福島空港を出発。正午前には韓国・仁川国際空港に到着しました。蔚山行きの国内線に乗り換えた金浦空港は、釜山で29日に開幕した第14回アジア大会を前に厳戒ムードでした。最初の訪問地は774年に完成した慶州市の仏国寺。7世紀に全国統一した新羅の都として栄えたという古都の風情が漂う地で、年間9百万人ほどの観光客が訪れるといいます。見どころの一つは伽藍(がらん)の中央にある本堂・大雄殿に向かって配置された二つの塔。御影石を使い、世界に類のない造形芸術が凝縮された多宝塔、新羅石塔の典型的な形をした三層の釈迦塔で、配置の方式は中国から韓国、日本へと伝来しました。

写真●海印寺の膨大な経典に感嘆

 2日目は慶州市の石窟庵を見学後、大邸(テグ)の海印寺で木版の経典「八万大蔵経」を実際に目にしました。蒙古の襲来を仏力で阻止するため、16年の歳月を経て完成したといいます。経典は修多羅蔵、法宝殿の中にあり、天井に届くほどの高さまで整然と並べられ、圧倒される数の多さに感嘆の声がもれました。その後、一行は高速道に乗り、宿泊先となる儒城へ。儒城インターを降りると、目の前に現れたのは世界中を沸かせたワールドカップサッカースタジアム。世界中がゲームを見守った夢の舞台は役目を終え、ひっそりとしていました。

●ハブ空港、仁川国際空港

 研修3日目は水原の「華城」を経てソウル入り。華城は城の長さが5.7kmで、まち全体が城という印象ですが、戦争などで一部が失われました。市民の翼は過去2回、ソウルを訪れていますが、秘書長として同行した佐々木寛侑郡山商工会議所専務理事は「開発が急速に進み、来るたびに都市のスケールが大きくなっている」と話しています。市内では、日本の宮家から嫁いだ李方子さんが生活した楽善斎などが残る「昌徳宮」、李氏朝鮮の歴代王、王妃をまつった「宗廟」を見学。静寂の森に囲まれた遺跡などを巡りました。
 ソウル路線の離発着地・仁川国際空港は北東アジアのハブ(拠点)空港でもあります。市福島空港活用促進協議会長の大高善兵衛会議所会頭は「将来的には、仁川のトランジット(途中寄港)機能を生かすことも考えたい」と指摘。将来的には、仁川空港から乗り継ぎ、東南アジアや欧州にも文字通り、翼を広げることも検討するようです。
 4日間にわたり、慶州、大邸、水原、ソウルを訪ねた市民に翼一行。団長の小針貞吉助役は「人類共通の宝ともいえる韓国の世界遺産をすべて訪問し、心地よい疲れと達成感があった。日韓の歴史で学ぶことも多く、強く心に残る研修旅行だった」と締めくくりました。


▲戻る

郡山市福島空港活用促進協議会